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第1回  効率のよい覚え方は?
 
 あなたは記憶力のいいほうですか?
 英語の単語とか社会科のいろいろな用語とか,中学校では覚えることがたくさんありますが,なかなか覚えられなくて困っている人が多いようですね。どうすれば,もっと簡単に,効率よく記憶することができるのでしょうか?
 右の図を見てください。これはエビングハウスの記憶保持曲線といわれるもので,人間の記憶と時間の関係を表したものです。この図から次のことが分かります。
  • 人間は覚えたことの半分以上を3時間後には忘れてしまう。「せっかく覚えてもすぐに忘れてしまう。」というのは,実は人間としてあたりまえのことなのです。
  • 時間がたつと記憶が定着して,忘れなくなる。48時間後にも覚えていることは,しっかりとした記憶になっているようです。

 一般に,人間は学習した直後に忘れることが多く,時間がたつとともに忘れ方は小さくなるといえます。

 エビングハウスの曲線を参考にして,効率のよい記憶法を考えてみましょう。
  1. 学校で習ったことは,その日のうちに復習する!
      試験の前にまとめて復習するなんてもっての他です。せっかく勉強したことのほとんどを忘れているのですから,はじめから勉強をやり直すのと同じ事になってしまいます。
  2. 2日続けて復習しよう!
     記憶保持曲線から2日間(48時間)覚えていることは,ほぼ完全な記憶になっていることが分かります。だから,たとえば英語を単語を覚えたら,次の日にもう一度その単語を復習して覚えるようにしてみましょう。1日で終わるか,2日かけるかで,記憶の量はぐっと違ってくるはずです。

 記憶の大切な性質をもう1つあげてみます。バウアーという人が,次の2つの方法を使って,鉱物の名を覚える実験を行いました。

  方法A……鉱物の名前をただ並べたものを上から順に覚える。
  方法B……鉱物を金属・石など,項目別に並べたものを覚える。
 バウアーの実験では, 方法Bのほうが方法Aよりも2倍もよく記憶ができたそうです。このことから,むやみやたらにつめこんで覚えるのではなく(ぜんぜん覚えないよりは,はるかによいのですが……),重要な事項を関連づけて覚えるとよい事が分かりますね。実際,関連づけができていると,覚えるだけでなく,思い出すのもずっと楽になります。